* 写真クリック ⇒ 写真表示欄に拡大 *

御巣鷹の尾根Map

2013年9月28日(土) 晴

 かねてから一度行ってみたいと考えていた御巣鷹の尾根に、急に思い立って訪れることになりました。行きは十石峠経由で、帰りは湯の沢トンネルを利用した。分岐地点付近には秘湯浜平温泉しおじの湯がある。そこからは曲がりくねったトンネルの連続で、道は広いが運転しづらい道だった。最後のトンネルを過ぎると、道幅が狭くなり勾配もきつくなった。行き交う車は殆どないので、徐行することなくスムーズに、目的地の御巣鷹の尾根登山口に到着した。何と駐車場が満杯だったのにはびっくりした。自衛隊の集団もたむろしていた。
 聞くところによると、御巣鷹の尾根は、当時の上野村の村長が名づけたもので、実際は高天原山に属する尾根だということです。言うまでもなく、この地は1985年8月12日に発生した日本航空123便墜落事故の墜落現場です。乗員乗客524名のうち死亡者数520名、生存者(負傷者)4名の未曽有の大事故でした。慰霊碑(昇魂之碑)までは、良く整備された道が複数ルートあり、半時間程で行くことが出来た。登山中はこの事故の事実が、重く心にのしかかり沈痛な気持ちになった。昇魂之碑から上には、無念の思いで亡くなられた方の鎮魂碑が、ご遺族の手で建立されていた。ご遺体が発見された鉄パイプの目印とともに、それぞれのゆかりの方の思いがこめられて、ひっそりと祀られていた。「おとうさんありがとう」の碑が多く見受けられ、涙をさそわれた。亡き前の笑顔の写真を見ると、身につまされる。下山はすげの沢経由で、鎮魂碑に手を合しながら下りる。広範囲に碑は分散しており、事故の凄さが想像出来た。すげの沢には機体後部が落下したところで、多くの鎮魂碑が狭いところに集中していた。あれから30年近くになるが、無念の叫びがこの尾根から聞こえてくる気がする。坂本九さんの碑は質素に祀られ、多くの犠牲者とともにいることを思った。浜平温泉で遅い昼食と汗を流して家路についた。