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出羽三山参拝

はじめに

 今回の出羽三山参拝は私にとっては2度目となる。2007年6月11日に羽黒山、湯殿山を訪れている。2002年8月9日に月山に登っている。今回の参加者は3家族5人で、大阪、神奈川、長野に在住している。長野に住む私が車で行き、さくらんぼ東根駅、山形空港で合流して行動を共にする。
 丁度梅雨の時期で当初からあまり期待してなかったが、淡い願いは叶わず厚い雲に覆われる空模様となる。九州地区は線状降水帯で大雨になっていた。安曇野から山形までの道中、荒川胎内坂町、山形市街で大降りの雨に逢う。幸いにさくらんぼ東根駅から先は小雨程度の雨で、殆ど曇模様の天気だった。
 出羽三山は羽黒山から月山に登り、奥院の湯殿山に参拝するのが昔からの参拝ルートとなっている。芭蕉も私達が訪れたこの時期に、出羽三山を1週間かけて巡礼したらしい。もっとも私達の月山登山は、月山八合目登山口から登ったので、すべて歩いて巡った芭蕉の苦労は知る由が無い。羽黒山頂の中心に建つ三神合祭殿は羽黒山、月山、湯殿山の三神をあわせて祀っている。月山、湯殿山は冬季雪に閉ざされるため、三神合祭殿に参拝することで三神すべての参拝が出来る。今年は月山卯年御縁年の節目にあたり、例年より参拝者が多いそうだ。月山神社のご朱印は今年限りのものと説明を受ける。
 天気は良くなかったが、その分人が少なく静寂のなかで参拝することが出来た。また、月山はガスって視界は悪かったが、高山植物が咲き誇っており、濡れた花は鮮やかさを際立たせてくれた。出羽三山すべてを参拝することができ、満足できる2泊3日の旅となった。


2023年7月9日(日) 曇時々雨

 自宅(6:17 15分) ⇒ 安曇野IC(6:32 2時間35分) ⇒ 豊栄SA(9:07 28分) ⇒ 荒川胎内IC(9:35 1時間42分) ⇒ 飯豊道の駅(10:49-10:58 1時間35分) ⇒ さくらんぼ東根駅(12:33-13:15 10分) ⇒ 山形空港(13:25-14:22 1時間46分) ⇒ 休暇村庄内羽黒(15:50)
休暇村庄内羽黒(16:10 11分) ⇒ 羽黒山Map(16:21-16:40 19分) ⇒ 隋神門(16:59 10分) ⇒ 須賀の滝(17:02-17:06 2分) ⇒ 爺杉(17:08 10分) ⇒ 羽黒山五重塔(17:10-17:13 11分) ⇒ 隋神門(17:24 12分) ⇒ 黄金堂(17:36-17:40 10分) ⇒ 休暇村庄内羽黒(18:00)
 さくらんぼ東根駅山形空港で同行者と落合い、一路今夜の宿休暇村庄内羽黒を目指す。一部無料の高速道路を使い新庄ICで降り、国道47号を最上川沿いに走る。清川で左折して国道45号に入り小一時進むと、羽黒山スキ-場下に休暇村庄内羽黒がある。山形空港から1時間半程で着く。
 チェックインを済ますと16時を過ぎていたので、急いで羽黒山有料自動車道を使い羽黒山に行く。羽黒山の赤い鳥居は霧で霞んでいた。羽黒山の参集殿、三神合祭殿は工事用の足場と幕で一部隠れていた。三神合祭殿で修験の白装束を着た20人程の参拝者が御神礼を受けていた。
 ここで宿に帰るつもりだったが、初めて訪れた者がいたので、3人が石段2,446段を下り随神門まで足を延ばすことにした。表参道は杉木立に囲まれ、雨に濡れていたため風情があった。私を含めた2人は車で随神門まで迎えに行く。私達は随神門から7つの神社の祠がある一角まで継子坂の石段を下り、そこを右折して赤い神橋に至る。そこで須賀の滝を見学し、更に祓川を渡り滝近くまで行く。梅雨時期で水量が多く見ごたえがあった。
 更に爺杉国宝五重塔まで行くと、3人と合流した。国宝五重塔は令和5年(2023年)5月上旬から令和7年(2025年)春頃まで屋根改修工事のため、工事の足場や幕などにより五重塔はすっかり覆われていた。参拝だけは可能だった。五重塔から引返して随神門に戻り、記念写真を撮る。
 次に黄金堂(こがねどう)に向かう。黄金堂は現存する羽黒山内の建築物で最も古く、三十三体の聖観世音菩薩像を本尊としている。正面の座像三体が特に大きく、像が黄金色に輝いていることから黄金堂と呼ばれるようになったようだ。仁王像のある仁王門から道路を挟んで正善院がある。出羽三山の最初の羽黒山の参拝を終え、18時頃今夜の宿休暇村庄内羽黒に帰る。


2023年7月10日(月) 曇時々雨

 休暇村庄内羽黒(8:00 25分) ⇒ 月山八合目駐車場_1,400mMap(8:25)
月山八合目登山口(8:56 22分) ⇒ 月山登山口(9:18 48分) ⇒ 雪渓(10:06-10:09 27分) ⇒ 仏生池小屋(10:36-10:39 12分) ⇒ オモワシ山分岐(10:51 21分) ⇒ 行者返し(11:12 27分) ⇒ 山頂直下雪渓(11:38-11:43 5分) ⇒ 月山_1,984m(11:48-11:51 5分) ⇒ 月山神社本宮(11:56-12:14 47分) ⇒ オモワシ山分岐(13:01 21分) ⇒ 仏生池小屋_1,743m(13:08-13:19 22分) ⇒ 雪渓(13:41-13:44 50分) ⇒ 月山登山口(14:34 18分) ⇒ 月山八合目登山口(14:52)
月山八合目駐車場(15:14 54分) ⇒ 庄内あさひIC ⇒ 湯殿山IC(16:08 39分) ⇒ 志津温泉湖畔の宿五色亭(16:47)
 休暇村庄内羽黒を予定より1時間早く出発する。時折通り雨が降る大気が不安定な天気だ。月山八合目駐車場まで県道211号で19km程あり25分で着く。駐車場一帯はガスで視界が悪いが雨は降っていなかった。車は少なかったが数台のバスが留まっていたので団体客がおりそうだ。30分程で準備を整え、月山八合目登山口を8時56分に出発する。弥陀ヶ原湿原の木道を月山登山口まで進む。ニッコウキスゲの黄色が濡れた草原に映える。陀ヶ原湿原の散策と思える数組の団体客と遭遇する。月山登山口を直進すると陀ヶ原湿原の周遊コ-スで1時間程で駐車場に戻る。月山山頂は月山登山口を右折して尾根伝いに進む。道標に2時間30分の表示がある。ガスで視界がきかないので、足元の組石を滑らないよう慎重に歩を進める。登山道は少し低くなっているので水の流れ道になっている。従って最初は登山靴の中が濡れないよう歩いていたが、途中からどうでもよくなった。月山の魅力である沢山の高山植物が咲き誇っている。写真撮影のため同行者にしばしば離される。風が強いので花が四方になびいて撮影に苦労する。月山登山口から48分歩いた所に、比較的勾配のある雪渓を5分で横断する。
 更に10分程進むとガレ場に出て、そこは風の通り道なのか立っていられないくらいの強風が吹いていた。登山道を仕切ったロ-プを思わず掴んでしまう。何とかそこを抜けると風は治まり一安心する。笹原を暫く進むと仏生池が見えてくる。池の畔に沢山の石地蔵が鎮座していた。登山道は仏生池小屋に突き当る。少しそこに立ち寄り、早々に山頂に向けて出発する。山小屋前を池に沿って進み左折する。少し行った先で一人抜けて山小屋で待機する選択をする。緩やかな草原地帯を暫く進むと、オモワシ山分岐の標識が見える。そこにはシャクナゲの花が残っていた。
 次の目印となる行者返しに21分で着く。登山道は組石から木道に変わり、やがて山頂直下の雪渓に出る。  雪渓を逸れ右に進むと月山山頂(1,984m)に着く。山頂はガスで何も見えず、強風が吹き荒れていたので、登頂写真を撮ると早々に辞する。再び雪渓に戻り時計回りに進むと月山神社本宮に至る。月山神社本宮入口でお祓いを受け、本宮の参拝をする。御朱印は卯年御縁年の特別なもので、お守りを含めて2千円だった。月山神社本宮で御朱印を書いてもらうため20分程留まる。
 復路は山頂直下の雪渓を暫く下り、雪渓を抜けると組石となりやがて木道となる。再び尾根伝いの組石で整備された登山道を、オモワシ山分岐を経て仏生池小屋に達する。そこで暫く休憩して、待機していた仲間と下山を開始する。
 往路で強風にあったガレ場は相変わらず勢いが衰えて無く、足元が悪いこともあり転倒しそうになる。雪渓を横断すると、整備された登山道を水たまりを避けながら、月山登山口まで一気に下る。先行していた二人は周回コースを経て月山八合目登山口に戻る。我々は往路と同じ木道を引返し、月山八合目登山口に少し先着する。
 月山八合目駐車場は更にガスが濃くなっていた。車の走り始めは殆どホワイトアウト状態で、ノロノロ運転が暫く続く。今夜の宿の志津温泉五色亭は月山八合目から月山を反時計回りに半周する形で進む。県道211号から庄内こばえちゃラインに入り、更に国道112号を経て、73km程を1時間33分で志津温泉湖畔の宿五色亭に到着する。志津温泉から行ける月山スキ-場は夏スキ-知られているが、志津温泉付近は冬季4m以上の積雪に達するそうです。


2023年7月11日(火) 曇時々雨

 志津温泉湖畔の宿五色亭(8:10 26分) ⇒ 湯殿山大駐車場Map(8:36-8:43 23分) ⇒ 湯殿山神社本宮入口(9:06 36分) ⇒ 湯殿山神社本宮 ⇒ 湯殿山神社本宮入口(9:42 35分) ⇒ 湯殿山大駐車場 (9:59-10:08 25分) ⇒ 七ツ滝(10:33-10:37 48分) ⇒ 寒河江ダム(11:25 52分) ⇒ 山形空港(12:17 10分) ⇒ さくらんぼ東根駅(12:27)
さくらんぼ東根駅(12:30 25分) ⇒ 天童本線IC(12:55 11分) ⇒ 寒河江IC(13:06 2時間52分) ⇒ 荒川胎内IC(15:58 10分) ⇒ 梓川SIC(19:03 8分) ⇒ 自宅(19:11)
 食事時間まで朝風呂に浸かり、その後五色沼の散策に出かける。沼の西側に遊歩道らしきものがあるが、周回はしていない。宿の人の話によると、周回する遊歩道計画があるそうだ。道から沼の視界は木々で遮られて殆どない。沼の南側にある芭蕉句碑のところから、北側の視界が開けて湖畔の宿五色亭五色沼の全容が見えた。月山は雲の中で、僅かに姥ヶ岳が時折現れる。20分程散策して宿に帰る。今日も予定より1時間早い8時10分に湖畔の宿五色亭を出発する。
 湯殿山有料道路入口ゲートは8時15分に開かれる。旧道を通って湯殿山有料道路まで行き、湯殿山大駐車場に宿から26分で到着する。駐車場は閑散としていた。そこから本宮参拝バスが出ていたが、待ち時間が長いので本宮入口まで大鳥居から1.2kmを歩いて行く。湯殿山神社本宮入口から先は聖域ということで写真撮影禁止です。湯殿山神社には社殿はなく、見た目には飯場の建物のようです。冬季は10m以上の積雪があり、建物は解体されるそうです。湯殿山神社御払所でお祓いを受け、裸足で参拝する。赤褐色の丸い岩が御神体で、歩いて往復すると温泉水で足が温かい。20分程で参拝を済ませ再び歩いて湯殿山大駐車場に戻る。私だけ大鳥居手前にある玉姫稲荷神社に興味本位で立寄る。
 帰路は湯殿山大駐車場から国道112号に出るため、道中にある七ツ滝公園に寄り道する。七ツ滝は日本の滝百選で、高さは90m、落差は上方50m、下方40mある。上方の幾筋にも分かれた流れが、下方で一本の流れとなって滝壺に落ちる。そこから国道112号に出て、帰路途中にある月山湖にある寒河江ダムを見る。生憎月山大噴水は見ることが出来なかった。
 すべての予定を終え、同行者を山形空港とさくらんぼ東根駅に送る。そこから自宅までの長い道のりが始まる。安曇野までは東根から荒川胎内ICまで殆ど一般道で、荒川胎内ICから安曇野まで高速道となり、450kmの距離で6時間程かかる。往路は飯豊町から山形市街を通って東根に行ったが、復路は東根から朝日町、白鷹町を通って飯豊町に出る。結局自宅とさくらんぼ東根駅間は休憩を含めて往路6時間16分、復路6時間41分を要す。


月山の高山植物

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アオノツガザクロ


撮影日:2023年7月10日
撮影地:月山
科/属:ツツジ/ツガザクラ
特 徴:葉形が針葉樹のツガ似

イワイチョウ


撮影日:2023年7月10日
撮影地:月山
科/属:ミツガシワ/イワイチョウ
特 徴:黄葉化

イワカガミ


撮影日:2023年7月10日
撮影地:月山
科/属:イワウメ/イワカガミ
特 徴:花弁切込み

ウサギギク


撮影日:2023年7月10日
撮影地:月山
科/属:キク/ウサギギク
特 徴:全体に軟毛

ウズラバハクサンチドリ


撮影日:2023年7月10日
撮影地:月山
科/属:ラン/ハクサンチドリ
特 徴:

ガクウラジロヨウラク


撮影日:2023年7月10日
撮影地:月山
科/属:ツツジ/ヨウラクツツジ
特 徴:花は壷形

キバナノコマノツメ


撮影日:2023年7月10日
撮影地:月山
科/属:スミレ/スミレ
特 徴:花柄先に1花

キンコウカ


撮影日:2023年7月10日
撮影地:月山
科/属:キンコウカ/キンコウカ
特 徴:

ゴゼンタチバナ


撮影日:2023年7月10日
撮影地:月山
科/属:ミズキ/ゴゼンタチバナ
特 徴:4枚の花弁、輪生状の葉

コバイケソウ


撮影日:2023年7月10日
撮影地:月山
科/属:ユリ/シュロソウ
特 徴:

ショウジョウバカマ


撮影日:2023年7月10日
撮影地:月山
科/属:シュロソウ/ショウジョウバカマ

シラネアオイ


撮影日:2023年7月10日
撮影地:月山
科/属:キンポウゲ/シラネアオイ
特 徴:花状の萼片4枚

タカネバラ


撮影日:2023年7月10日
撮影地:月山
科/属:バラ/バラ
特 徴:

ダイモンジソウ


撮影日:2023年7月10日
撮影地:月山
科/属:ユキノシタ/ユキノシタ
特 徴:花大の字

チングルマ


撮影日:2023年7月10日
撮影地:月山
科/属:バラ/ダイコンソウ
特 徴:

トキソウ


撮影日:2023年7月10日
撮影地:月山
科/属:ラン/トキソウ
特 徴:紅紫色の花1個

トリアシショウマ


撮影日:2023年7月11日
撮影地:湯殿山
科/属:ユキノシタ/チダケサシ
特 徴:

ニッコウキスゲ


撮影日:2023年7月10日
撮影地:月山
科/属:ユリ/キスゲ
特 徴:

ハクサンイチゲ


撮影日:2023年7月10日
撮影地:月山
科/属:キンポウゲ/イチリンソウ
特 徴:葉は輪生、散形花序

ハクサンシャクナゲ


撮影日:2023年7月10日
撮影地:月山
科/属:ツツジ/ツツジ
特 徴:

ハクサンフウロ


撮影日:2023年7月10日
撮影地:月山
科/属:フウロソウ/フウロソウ
特 徴:5花弁、5裂葉

ホソバイワベンケイ


撮影日:2023年7月10日
撮影地:月山
科/属:ベンケイソウ/イワベンケイ
特 徴:三角状の鱗片葉

マイヅルソウ


撮影日:2023年7月10日
撮影地:月山
科/属:キジカクシ/マイヅルソウ
特 徴:

マルバシモツケ


撮影日:2023年7月10日
撮影地:月山
科/属:バラ/シモツケ
科/属:

ミネウスユキソウ


撮影日:2023年7月10日
撮影地:月山
科/属:キク/ウスユキソウ
特 徴:

ミヤマキンポウゲ


撮影日:2023年7月10日
撮影地:月山
科/属:キンポウゲ/キンポウゲ
特 徴:

ミヤマシオガマ


撮影日:2023年7月10日
撮影地:月山
科/属:ゴマノハグサ/シオガマギク
特 徴:四葉&花

ヤマガラシ


撮影日:2023年7月10日
撮影地:月山
科/属:アブラナ/ヤマガラシ
特 徴:十字花


宿泊所の温泉

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休暇村庄内羽黒(0235-62-4270)Map

平成30年11月17日に開湯されたメタけい酸を多く含んだ湯で美肌効果がある。

 ・所在地:山形県鶴岡市羽黒町手向字羽黒山8番地
 ・浴室:内風呂
 ・方式:
 ・泉質:
 ・営業時間:12:00~16:00(受付16:00)
 ・休館日:無休
 ・入湯料:大人:600円
 ・観光スポット:羽黒山
 ・入浴日:2023年7月9日

湖畔の宿五色亭(0237-75-2106)Map

目の前に五色沼があり、背後に月山、姥ケ岳が望める展望風呂です。

 ・所在地:山形県西村山郡西川町大字志津120-1
 ・浴室:内風呂
 ・方式:
 ・泉質:Na-塩化物泉
 ・営業時間:
 ・休館日:
 ・入湯料:大人:500円
 ・観光スポット:湯殿山神社、月山スキ-場
 ・入浴日:2023年7月10日