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与川道(よがわみち)を歩く

はじめに

 与川道(よがわみち)は三留野(みどの)宿から野尻宿に至る峠越えの街道です。平時は利用されることは殆どなく、木曽川が氾濫した時の迂回路になっている。従って見所の乏しい街道で、通常の中山道歩きでは決して訪れない街道です。何故か最近外国人が多く歩いている姿を見かけるらしい。どうもSNS発信で外国人に注目され始めているようだ。日本人には何の変哲もないトレッキングコ-スとしか思えない。
 南木曽(なぎそ)駅から三留野宿までは中山道を歩く。40分程進んだところから与川道に入る。与川道は林道、山道を繰り返して根の上峠まで少しずつ登って行く。林道部分には棚田集落やキャンプ場、民泊らしき建物が散見される。山道は昔の名残を留める石畳を少し残す。両サイドは木曽五木を有し、森林浴に最適な山道です。山道は良く整備されており、渓流にはりっぱな橋が架かり、木道も随所に設置されている。案内標識も細目にあるので迷うことはない。熊の生態域のため熊除けの鈴を持参した方が良い。根の上峠から野尻宿までは5km程の舗装された単調な林道が続く。
 南木曽駅の標高が約400mで野尻駅が約530mなので、野尻駅からスタ-トする方が楽だが、日本橋に向かう順路は南木曽駅スタ-トとなる。最高地点の根の上峠は標高約850mです。南木曽駅から野尻宿までの距離は15.8kmで、私の足で昼食時間を含めて4時間40分要した。
 今回の与川道は家族3人で歩いたが、日曜日にも関わらず殆ど人には会わず、山道を独占した気分だ。時折陽がさす程度で、爽やかな風と新鮮な森林のシャワ-を浴びた山歩きだった。
(MAPは南木曽町観光協会HPを転記)


2023年9月17日(日) 曇
安曇野(7:50 1時間55分) ⇒ 野尻駅Map(9:45-9:52 10分) ⇒ 南木曽駅(10:02)
南木曽駅(10:11 4分) ⇒ 中山道(10:15 3分) ⇒ 田原先生碑(10:18 20分) ⇒ 等覚寺(10:38-10:41 6分) ⇒ 三留野宿本陣跡(10:47 5分) ⇒ 与川道入口(10:52 16分) ⇒ 南木曽駅から2km地点(11:08 6分) ⇒ 廿三夜塔(11:14 5分) ⇒ キャンプ場(11:19 20分) ⇒ 正善沢(11:39 33分) ⇒ 与川村庄屋屋敷(12:12-12:32 20分) ⇒ 松原御小休所跡の東屋(12:55 6分) ⇒ 阿弥陀堂(10:47 5分) ⇒ らんかん橋(10:52 16分) ⇒ 石仏道標(11:08 6分) ⇒ 根の上峠(14:04 27分) ⇒ 地蔵が鎮座する建物(14:31 29分) ⇒ 野尻駅(14:50)
野尻駅(15:20 1時間10分) ⇒ 野尻駅(16:20-17:00 1時間20分) ⇒ 安曇野(18:20)

 中央西線の小駅は便数が少ないので野尻駅まで車で行く。野尻駅の南木曽駅方面行は9時52分発で、それを逃すと12時21分まで待つことになる。どうしても9時52分発に間に合わせるために8時前に自宅を出発する。野尻駅は無料の駅前駐車場が広いので便利です。予定の列車に乗ると、案の定外国人の姿を散見する。南木曽駅で降りるとその人達も同じ方向に進んで行く。南木曽駅駐車場奥から入り、線路の跨線橋を越えて中山道にぶつかると、皆妻籠宿方向に右折した。三留野宿方向へ向かうのは私達だけとなった。与川道は外国人を良く見かけると聞いていたので拍子抜けがした。
 町史跡園原先生碑前を通過して10分程進むと、三留野宿入口に至る。そこから等覚寺に向かって上って行く。等覚寺は中仙道の三留野宿の曹洞宗の寺院です。禅宗の意匠が見られる山門本堂がある。3体の円空仏は町の文化財に指定されている。そこから参道を三留野宿に向かって下って行く。
 三留野宿本陣跡前を通り、中山道を離れ与川道へと入って行く。暫く林道を進んで行くと南木曾岳の登山口にさしかかる。その付近の畦道に沢山の野花が咲いていた。
 南木曽駅から2km地点から最初の山道に入っていく。野尻駅まで13.8kmの表示があるので、南木曽駅から野尻駅まで15.8kmの距離となる。石畳があり街道らしさを感じる。廿三夜塔前を抜けると再び林道に出る。ユースホステル前を通過して、キャンプ場から山道に入る。檜の樹林帯を5分程歩くと林道に出る。
 大奈良のバスのりば前を過ぎ、正善沢を超える。この先林道と山道を交互に繰り返す。川にはりっぱな橋が架かり、登山道の所々に木道が整備されている。標識の至る所に熊注意の看板が目につく。そのまさかのまさかに遭遇する。カーブした目と鼻の先に熊を認め、直ぐに後退して熊の死角に入る。熊はいなくなり事なきを得る。
 その直ぐ先に防獣柵があった。防獣柵を出た先の与川村庄屋屋敷付近で昼食を摂る。その先は路肩崩落で通行禁止となっていた。この集落には与川古典庵跡、大杉とかかぐらで有名な白山神社があるが素通りする。その先迂回路の指示に従い、民家の間を通り桧の林を抜けて松原御小休所跡の東屋に着く。ここから野尻駅まで根の上峠経由で8.5kmだ。行程の半分以上を歩いた距離となる。熊除け鈴を鳴らして桧林を暫く進むと、林道に出て橋手前を右に入る。橋の上に街道歩きのおじさんらしき人に暑いですねと声を掛けられる。道中出会った最初の人だった。
 そこからは私道になり、両サイドが竹林の整備された登りの木道が5分間ほど続く。崩落地があり、迂回路の仮設階段を下りて正規コ-スに合流する。暫く進むと黄金色に輝く田んぼのある集落に出る。その一角に阿弥陀堂がある。
 阿弥陀堂の横手から山道と林道を経てらんかん橋に達する。欄干のついたりっぱな橋が地名に変じた場所である。山道から林道に出て再び山道に入ると、沢沿いの桧林になる。そこにも熊除け鈴があったので鳴らして、暫く進むと後ろから鐘の音が聞こえる。やがて若い外人の男女に追越される。道中出逢った2組目の人が外人だった。石仏道標の「右やまみち左のぢりみち」を過ぎると根の上峠はすぐそこだ。
 根の上峠からは舗装された林道で、野尻駅まで5.3kmだ。そこから野尻駅まで、のそきど森林公園分岐から4.3km、地蔵が鎮座する建物から2.1km、JR野尻駅分岐から0.5kmの距離表示標識で位置を確認しながら単調な林道を進む。野尻駅には根の上峠から46分の急ぎ足で14時50分に着く。残り2km地点で外人に追いつき、10分程先着する。野尻駅にはもう1組の外人が待合室にいた。丁度松本行きが発車するところで、その列車にも外人が乗っていたかも知れない。2組の外人達は南木曽方面行きは15時台はなく、16時35分まで待つことになる。
 家族全員揃った15時20分頃野尻駅を出発する。途中二本木の湯で疲れと汗を流す。


与川道の山野草
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撮影日:2023年9月17日
撮影地:南木曾岳登山口
科/属:

 


撮影日:2023年9月17日
撮影地:南木曾岳登山口
科/属:

 


撮影日:2023年9月17日
撮影地:南木曾岳登山口
科/属:

 


撮影日:2023年9月17日
撮影地:南木曾岳登山口
科/属:

 


撮影日:2023年9月17日
撮影地:南木曾岳登山口
科/属:

 


撮影日:2023年9月17日
撮影地:阿弥陀堂付近
科/属:

立ち寄り温泉
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二本木の湯(0264-27-6150)Map

地下約80mから湧き出す源泉で、豊富な炭酸成分のため体の表面に無数の泡が付く。窓から木曽駒ヶ岳、麦草岳、三沢岳が見える。

 ・所在地:長野県木曽郡木曽町新開6013-1
 ・浴室:内風呂
 ・方式:加温
 ・泉質:Ca-炭酸水素塩冷鉱泉(12.9℃)
 ・営業時間:10:00~19:00
 ・休館日:木曜
 ・入湯料:大人:620円
 ・割引:物見湯産手形_2021、観光案内所等に100円割引券
 ・観光スポット:木曽駒高原、福島宿
 ・入浴日:2015年7月19日

めざめホテル(0264-52-2245)Map

公営国民宿舎で、国道19号線沿いの山手にある。木曽駒ヶ岳と眼下に目覚の床が望める。天然の薬石を泉源としたトロン温泉です。

 ・所在地:長野県木曽郡上松町大字上松1888
 ・浴室:内風呂
 ・方式:
 ・泉質:
 ・営業時間:10:00~20:30
 ・休館日:無休
 ・入湯料:大人:500円
 ・観光スポット:目覚の床、赤沢自然休養林
 ・入浴日:2016年3月21日