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八ヶ岳山麓の散策

はじめに

 本散策は、コロナ渦における息抜きの遠出です。人の少ない山と山城巡りに温泉を加えた、自然豊かで風光明媚な八ヶ岳山麓の南牧村と南相木村を訪ねる一泊二日の旅です。山登りと話し相手の親友と小淵沢駅で待合わせて、快晴の天気の中を出発する。一日目は御座山登山と滝見の湯、二日目は海の口城跡、海尻城跡、見張城跡、本間城跡、花岡城跡と八峰の湯を計画する。一日目は予定通り終了し、ペンションドライブ気分で天体観測マニアのオーナ-と話が弾む。翌日、親友が都合で急遽帰ることになり、野辺山駅まで送る。私の行程も変更して、山城巡りは海の口城跡、海尻城跡、見張城跡に絞り、新たに南相木川の流域にある「七福神の滝」巡りを加える。帰路は、八峰の湯で汗を流し、距離の短い佐久経由で帰る。


2021年4月23日(金) 快晴
 小淵沢駅(9:40 1時間10分) ⇒ 御座山栗生登山口(10:50-10:56 46分) ⇒ 不動の滝(11:42-11:51 37分) ⇒ 山頂まで500mの道標(12:28-12:36 11分) ⇒ 御嶽神社(12:47 19分) ⇒ 避難小屋(13:06 7分) ⇒ 御座山(13:13)
御座山(13:43 1時間) ⇒ 不動の滝(14:43-14:54 33分) ⇒ 御座山栗生登山口(15:27 23分) ⇒ 滝見の湯(15:50-16:34 31分) ⇒ ペンションドライブ気分(17:05)
 小淵沢駅を私の車で出発し、しばらく走り清里高原道路に入る。道中、冠雪の富士山に目を奪われる。東沢大橋では八ヶ岳が間近に迫り、写真を撮りたくなる。清里トンネル東で、国道141号に合流すると、八ヶ岳高原の快適なドライブだ。JR最高地点(1,375m)傍を通過して、今日の最初の目的地御座山栗生登山口に向かう。小海線の踏切を越えた先の7イレブンで昼食を仕入れ、その近くで国道141号から南相木村に向かう道路に入る。北相木村と南相木村の分岐を右折してしばらく走り、県道472号に入って御座山登山口入口まで0.2Kmの道標を目当てに進む。そこからおぐら山荘を巻いて御座林道にはいる。しばらく舗装しているが、その先1.2Kmは未舗装の砂利道となる。林道終点が駐車所で、10台くらい駐車出来そうだ。既に3台の登山者の車があった。栗生登山口に見覚えのある御座山イラストマップがある。
 駐車場奥の栗生登山口を10時56分に出発する。登り始めると登山客が一人下りて来た。聞くと1時間で登ったという。走ったんですかと尋ねると、時々走ったよと言ったが、信じられない思いだ。登山道は唐沢をつかず離れず、ジグザグに続いている。落葉しているので見通しは良いが、落葉が邪魔になる。唐沢の突き当りが岩盤になって、不動の滝となっている。不動の滝まで46分のコースタイムで10分程休憩する。途中唐沢は空沢で、不動の滝も細い白糸状態だ。
 そこからも似たような登山道と景色だったが、明らかに勾配がきつくなる。しばらく上ると、南側の展望が開け、南アルプスが見え始める。大きな岩盤のところに山頂まで500mの道標がある。あと500mだと思うと、急に疲れがとれたように感じる。だが、ここでも10分程休憩する。この岩盤を回り込むと、急登の鎖場が続き岩盤上部に抜ける。その途中に岩場があり、金峰山の五丈石をはっきり視認出来て、奥秩父の山々が一望出来る。
 やがて木の隙間から御座山の岩稜が見え始めると、程なく御嶽神社の祠があるピークに着く。そこから狭い尾根筋を一旦下ると、北相木村の山口登山ルートとの合流点の鞍部となる。そこから上り返すと白岩登山ルートの合流点にある避難小屋に到着する。
 左に進むと、直ぐに御座山の岩稜帯に出る。断崖絶壁なので慎重に歩を進め、岩稜帯の最奥にある2,112mの表示がある御座山の山頂に着く。そこからは360度のパノラマとなり、名だたる山が順番待ちで私の目に入って来る。昼食を摂りながら、しばし絶景と時間を共にする。
 山頂は心地良いが、時間とともに肌寒くなる。復路は、鞍部から御嶽神社のあるピークまでの上りと、500m道標手前の鎖場に注意すると、ジグザグの単調な登山道だけだ。登山口の駐車場まで1時間半程で下山すると、直ぐに滝見の湯へ出発する。温泉で汗を流し、今夜の宿である野辺山近くのペンションドライブ気分に向かう。この宿のオーナ-が天文に詳しく、自らお客を星空観測スポ-トに案内し、天体望遠鏡で星のガイドをしているようだ。私達は天体の話のみに留めたが、ウィスキ-等にも話が進んで、21時半頃まで付き合うことになる。

2021年4月24日(金)
 ペンションドライブ気分(8:20 10分) ⇒ 野辺山駅(8:30-8:37 23分) ⇒ 海の口城跡(9:00-10:10 30分) ⇒ 見張城跡(10:40-10:50 14分) ⇒ 千ヶ滝(11:04-11:10 9分) ⇒ 犬ころの滝(11:19-11:21 5分) ⇒ 立岩の滝(11:26-11:34 22分) ⇒ 千ヶ淵の滝(11:56-11:58 15分) ⇒ おみかの滝(12:13-12:16 29分) ⇒ 海尻城跡(12:45-13:00 30分) ⇒ 八峰の湯(13:26-14:30 2時間20分) ⇒ 自宅(16:50)
 早朝散歩がてら八ヶ岳の全景を眺めにいく。急遽都合により帰ることになった親友を野辺山駅に送る。私一人になり、山城巡りを海の口城跡、海尻城跡、見張城跡に絞りこむ。また昨日滝見の湯に時計を忘れたので、貰いに行く必要ができ、ついでにその近辺の「七福神の滝」巡りを思いつく。
 まず、海の口城跡に向かう。この城は、武田氏としばしば兵火を交じえていた平賀城城主の平賀源心(成頼)の出城であった。武田信虎はこの城を攻めたが落ちづ引返す。源心が兵を解いた隙に、引返した武田晴信(信玄)が奇襲し勝利した信玄初陣の戦いがあった城で有名です。主郭跡は標高1,255mにあり約230㎡(約70坪)の大きさです。海の口城跡駐車場から30分程かかる。次に、城主相木氏の見張城跡を訪ねる。取りつき口がなかなか解らず、探すのに時間を要す。ようやく辿り着いて上ろうとするが、道が不鮮明なためあきらめる。
 そこから、滝見の湯経由で南相木川の流域にある「七福神の滝」巡りに出かける。最初の滝は、奥三川渓谷の入り口にある千ヶ滝、次に「滝見の湯」からも眺めることが出来る犬ころの滝を見る。南相木川を更に下り、立岩の真下にある落差15mの立岩の滝まで県道から階段を往復する。
常源寺近くの栗生渓谷にある落差10mの千ヶ淵の滝、3つの滝壷からなる落差16mのおみかの滝を順次見学する。御座山中腹の落差8mの不動の滝は昨日見学済、栗生川の上流一平沢の落差約10mの一平の滝は遠いので見送る。


 最後の目的地の海尻城跡は国道141号に戻り、国道沿線にある医王院の左手高台にある。医王院の裏手駐車場か近くの郵便局前に駐車する。海尻城は比高40m程の平山城に近い。主郭まで10分程で、途中カタクリが群生している。海尻城は、前山城主伴野氏の幕下、井出長門守の築いたものと言われている。上田の盟主村上氏の支援を受け、海尻の地士(じざむらい)らの一揆が攻めたが、武田氏の援軍で村上勢は敗退した。世に言う海尻城の合戦と言われている。医王院から10分程なので、楽に行ける。
 すべての予定を終え、汗を流すため松原湖近くの八峰の湯に寄る。自宅まで、距離の短い佐久経由で帰ることにする。

最寄りの温泉

南相木温泉滝見の湯(0267-91-7700)Map

南相木渓谷に位置し、浴室から南相木村の名勝「犬ころの滝」を見ることが出来る。男女浴室は週変わりとなっている。食事処、カラオケル-ムも備える。

 ・所在地:長野県南佐久郡南相木村5633-1
 ・浴室:内風呂、露天、サウナ、ミストサウナ、打たせ湯
 ・方式:加水、加温
 ・泉質:単純温泉
 ・営業時間:10:00~21:00(4/1~12/30)
             10:00~20:00(1/2~3/31)
 ・休館日:第3,4火曜日(祝日は翌週),12/31-1/1
 ・入湯料:450円/4,500円(11回)
 ・割引:物見湯産手形_2021
 ・観光スポット:犬ころの滝、御座山
 ・入浴日:2016年10月16日

八峰の湯 (ヤッホーの湯)(0267-93-2288)Map

内湯は源泉かけ流しで、露天風呂から八ヶ岳連峰が一望出来る。

 ・所在地:長野県南佐久郡小海町豊里5918-2
 ・浴室:内風呂、露天、遠赤サウナ、岩盤浴
 ・方式:一部かけ流し
 ・泉質:Na,Mg,Ca-炭酸水素塩温泉(46℃)
 ・営業時間:11:00~20:00(21/4/9~21/4/30)
             9:00~21:00(21/5/1~21/5/5)
 ・休館日:メンテナンス日
 ・入湯料:700円/7,000円(12回)
 ・割引:物見湯産手形_2021
 ・観光スポット:松原湖
 ・入浴日:2021年4月24日