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北信の散策

はじめに

 今年はコロナ渦で世界中で自粛生活が続いている。海外旅行は当分行けそうもなく、国内旅行もままならぬ。8月から東京を除いて、Go to travelが始まり、幾分自粛が緩和された。私は、もっぱら近回りの山城探索と古墳巡りをしていたが、この機に残された100名山の燧ヶ岳、越後駒ヶ岳を登った。
 今回、神奈川と大阪の友人と今年最後の北信州を巡る2泊3日の旅行を計画した。コロナとは縁遠い秋山郷の秘境と奥志賀高原方向とし、帰りは万座温泉経由とした。10月18日に全国的な気温低下により、高山の各所で初冠雪があった。志賀高原にも雪が降り、また草津白根山の火山活動とともに気懸りだった。
 事前の天気予報は、11月1日まで天気が続き、2〜3日は天気が崩れる。そこで、2日に予定していた苗場山登山を1日前倒しすることにした。従って11月1日の出発時間が早くなる。結果的に天気予報どおりになり、計画変更がうまくいく。ただ、積雪が結構あることは情報収集不足だった。何とか苗場山の登頂は5人中3人果たしたが、多少ひやひやの登山となる。また、今回の旅行地が北信州で、今年の水害、凍結等による通行止めで、大きな時間ロスを受けた。
 Go to travelで宿泊料金が割安になり、ホテルの酒代、昼食代は地域ク-ポンで支払うことが出来た。ただ、万座プリンスホテルのように大きなホテルは、夕食時に密を避けるため回転が悪く、夕食時間に影響を受けた。当初計画していた野沢温泉の毛無山登山と志賀高原のトレッキングは出来なかったが、全体的には満足いく北信州の散策となった。


2020年10月31日(土) 晴
松本駅(15:20) ⇒ あずみ野ふる里市(りんご) ⇒ ファインビュ-室山(温泉) ⇒ 会食

 神奈川と大阪の友人の移動日で、松本駅集合を15時20分とした。


2020年11月1日(日) 晴
安曇野(6:16 47分) ⇒ 豊田飯山IC(7:01 2時間4分) ⇒ 小赤沢三合目登山口(9:05-9:15 32分) ⇒ 四合目(9:47 1時間8分) ⇒ 六合目(10:55 50分) ⇒ 八合目(11:45 12分) ⇒ 湿原入口(11:57 31分) ⇒ 山頂まで1.2Km付近(12:02)
 非登頂組:山頂まで1.2Km付近(12:19 3時間4分) ⇒ 小赤沢三合目登山口(15:23)
 登頂組  :山頂まで1.2Km付近(12:19 31分) ⇒ 苗場山(12:51 2時間32分) ⇒ 小赤沢三合目登山口(15:23)
小赤沢三合目登山口(15:40 30分) ⇒ 雄川閣(16:10)

 本日苗場山登山があるので、安曇野の自宅を6時前に出発する。小赤沢三合目登山口へ3時間足らずで到着する。駐車場は半分程埋まっていた。登山支度を整えて、小赤沢三合目登山口を9時5分に出発する。登山道はぬかるんでいるが、凍結のため固くなっている。歩き始めから雪が残っているので、先行き不安を感じる。積雪があれば、他の山に変更することになっていたので、事前調査が不十分だった。4合目の水場までは、それ程積雪はなかったが、徐々に登山道が雪で覆われて来た。6合目手前に最初の鎖場があり、勾配がきつくなる。アイゼンの準備を怠っていたので、この付近から引返すことを考えるようになる。特に一人はトレッキングシュ-ズなので、よけいに滑り易い。
 それでも視界が開けてきたので、だましだまし進んでいくと6合目を過ぎ、7合目まで行きつく。前方に尾根が近づいたように感じ、更に鎖場を攀じ登っていく。しかし、相変わらず雪は多く、坂は急なので、引返す決断をする。私が取敢えず、もう少し先の様子を見ることにする。すると直ぐ先に8合目の道標を見つける。引返して、湿原入口まで近いことを伝え、下山登山者にそのことを確認して、前進することにする。湿原入口に出ると、雪原の中に木道が真っすぐ続いている。天気が良いので、暫く木道を進むと絶景が待っていた。12時近くになっていたので、山頂まで1.2Km地点付近で昼食を摂ることにする。そこから志賀高原の山々、岩菅山、鳥兜山が湿原の先に広がっている。湿原は雪に覆われ、池塘は凍っていた。
 昼食のため20分程休憩すると、少し余裕が出来て、元気な3人が山頂まで登ることにする。私は一度登っているので登頂はせず、トレッキングシュ-ズで帰りが心配な一人と先行下山する。鎖場の下山は、私が先導して鎖をしっかり固定する。段差のある岩場は姿勢を低くして、スリップのリスクを減らす。それでも何回かは小さなスリップをするが、想定の範囲内だ。6合目を過ぎ一安心する。そこから、午前中の凍結がゆるみ、滑りにくくなった半面、非常にぬかるんだ登山道になる。何人かの登山者に追越されるが、マイペ-スでゆっくり下りる。3時間程要して小赤沢三合目登山口に着く頃、登頂組が合したように下山する。駐車場には数台の車がまだ駐車していた。切明温泉雄川閣まで、紅葉した林道を下り、のよさの里付近で国道405号に出る。雄川閣に16時半頃チェックインし、さっそく温泉で汗と疲れを流す。露天風呂から河原の野天風呂が良く見え、数人が入浴していた。寒いこともあり、私達は遠慮する。河原の両サイドは、紅葉真っ盛りだ。食事を済ますと、温泉に浸かり早すぎる就寝となる。


2020年11月2日(月) 曇のち雨
雄川閣(8:40 35分) ⇒ 大滝(9:15-9:52 28分) ⇒ 奥志賀高原(10:20 13分) ⇒ 志賀高原清水公園(10:33-10:38 1時間2分) ⇒ 岩松院(11:40-12:00 10分) ⇒ 小布施北斎館等(12:10-14:25 1時間15分) ⇒ 渋峠(15:40 39分) ⇒ 信州中野IC(16:19 7分) ⇒ 須坂長野東IC(16:26 39分) ⇒ 万座プリンスホテル(17:05)

 今日は雨の予想だったが、早朝は晴れ間が見えていた。朝風呂に入り、色づいた山並みと魚野川を眺める。天気が崩れることを考えて、宿のベランダで記念写真を撮り、早めの8時40分に宿を立つ。奥志賀に通じる秋山林道は11月4日から通行止めになる。林道入口の橋から切明温泉の景色を見納める。
 今日は特に予定がないので、宿で打合せをして志賀高原の大沼池を巡るトレッキングとした。紅葉した秋山林道を35分程行くと、左に大滝の案内板を見つける。当初この滝は、時間がかかりそうなので素通りだったが、案内板の往復1.4Kmを見て急遽行くことにした。この頃から小雨模様になる。15分程で着いたが、アップダウンがきつく、時間にしては長く感じた。大滝(おおぜん)は流量が多く、思っていたより大きな滝(高さ25m、幅10m)だった。駐車場に戻った頃から、雨が強くなる。そこから、奥志賀高原、岩菅山登山口を経由して大沼池バス停のある駐車場に行く。この頃には本降りの雨となる。このタイミングで大沼池のトレッキングを中止する。近くの志賀高原清水公園に行き志賀の源水を飲む。
 そこから志賀高原観光案内所に行き、これからの予定を決めることにする。ホテルに行くのは早すぎて、雨の中この付近で観光をする所もない。そこで、明日の小布施観光を前倒しする。岩松院に昼前に着く。岩松院は 葛飾北斎や俳人小林一茶、戦国武将・福島正則ゆかりの古寺です。本堂の葛飾北斎による大天井絵「八方睨み大鳳凰図」が特に有名です。境内には福島正則の霊廟がある。そこから小布施市街地に行く。まず、Caffe Sakuで栗づくしのアイスクリ-ムを頂き、メインの北斎館に入館する。一通り管内の見学を終え、付近を散策して昼食とする。後は、今夜の宿の万座プリンスホテルへ直行するのみだ。ナビ設定をすると、万座ハイウェイ経由で時間がかかりそうなので、元来た道を引返して渋峠経由で行くことにする。渋峠に近づくにつれ、霧が深くなる。嫌な予感がよぎったが、そのまま突き進む。案の定、渋峠で凍結のため通行止めになっていた。気温が高く、凍結の心配はないはずだが、早めに通行止めしたようだ。しかたなく、万座ハイウェイ経由でホテルに行くことにする。時間を短縮するため、信州中野から須坂長野東まで高速道路を利用する。菅平高原、鳥居峠を通り、一部迂回を強いられた国道144号から万座ハイウェイに入る。有料ゲ-トは係員がいなく、フリ-パスで通過し無事万座プリンスホテルに到着する。Go to travelの効果か、大きなホテルの駐車場が満杯だった。ホテル内は大勢で賑わっていて、夕食の予約時間をなかなか確保出来なかった。何とか温泉に浸かり、夕食を済ますことが出来た。

2020年11月3日(火) 曇のち晴
万座プリンスホテル(8:45) ⇒ 嬬恋牧場「愛妻の鐘」(8:50 1時間35分) ⇒ 湯の丸高原 ⇒ Fromage(10:25 20分) ⇒ ドライブイン雷電(10:45 25分) ⇒ 海野宿(11:10 1時間20分) ⇒ 安曇野(12:30)

 今日は、万座プリンスホテルの近くの万座お参りコ-スを、1時間程かけて散策する予定だった。しかし、霧で視界が悪く、フロントの説明で道が悪いというので中止する。万座ハイウェイはフロントに聞くと、8時半まで係員がいないようだ。その時には8時20分になっており、フリ-パスは無理のようだ。結局万座プリンスホテルを8時45分に出発する。途中、見晴らしの良い嬬恋牧場「愛妻の鐘」で小休止する。ここから、湯の丸高原地蔵峠を経て海野宿に向かう。有料ゲ-トで少し高い料金1,070円を支払う。係員に何時から勤務しているか尋ねると、今日は7時半だという。季節、祝休日によって時間が変動し、24時間勤務の日もあるという。湯の丸高原を下ったところのチ-ズ店Atelier de Fromageドライブイン雷電で途中下車する。海野宿は千曲川の水害で大屋駅方向から大きく迂回する。その影響だろうか、海野宿は閑散としていた。おかげで歩くことなく、車で街道をゆっくり見ながら走ることが出来た。9月から無料になった三才山トンネルを通り、無事全行程を終え安曇野に帰還する。昼食を済ませて13時頃自宅に着き、神奈川と大阪の友人は松本駅から15時前後の電車で帰宅の途につく。