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丹沢縦走登山記

はじめに

 本登山は、今年最後の100名山登山です。友人宅に前後泊して、友人と家族三人の1泊2日の丹沢縦走です。当初計画は11月19(土),20(日)日だったが、19日は全国的に雨の天気予報だったので、1日繰下げることにした。見事に天気予報が当たり、有職者は年休が1日減ったが、大正解だった。丹沢はどの山を登ると、100名山登頂とみなされるのかわからないので、主要な3山を縦走することにした。ヤビツ峠から入り、塔ノ岳、丹沢山、蛭ヶ岳を縦走して西丹沢に抜ける、全長25Km程のコ-スだ。季節的に高山植物は望めないし、紅葉は終わっているので、100名山登頂と富士山展望だけが目的となる。

2016年11月20日(日) 晴
本鵠沼(5:48 43分) → 相模大野(6:31-6:37 30分) → 秦野(7:07-7:20 45分) タクシ-→ 寺山富士見公衆トイレMap (7:54)
寺山富士見公衆トイレ(8:06 1時間8分) ⇒ 二ノ塔(9:14 20分) ⇒ 三ノ塔_1,205m(9:34-9:53 26分) ⇒ 烏尾山_1,136m(10:19 9分) ⇒ 新大日_1,340m(11:40 41分) ⇒ 塔ノ岳_1,491m(12:21)
塔ノ岳_1,491m(12:53 28分) ⇒ 日高_1,461m(13:21 15分) ⇒ 竜ヶ馬場_1,504m(13:36 26分) ⇒ 丹沢山_1,567m(14:02)
丹沢山_1,567m(14:19 33分) ⇒ 不動ノ峰休憩所(14:52 10分) ⇒ 不動ノ峰_1,614m(15:02 8分) ⇒ 棚沢ノ頭(15:10 14分) ⇒ 鬼ヶ岩_1,608m(15:24 26分) ⇒ 蛭ヶ岳_1,673m(15:50)
 友人宅の最寄り駅本鵠沼から小田急で秦野まで行く。その先はバスの便とヤビツ峠から寺山富士見公衆トイレまで25分程歩くことを考え、タクシ-を利用する。そのため、寺山富士見公衆トイレが8時6分となり、約1時間の時間短縮が出来る。舗装道路を3分程歩き、塔ノ岳まで6.1Kmの標識を右に入る。登山道は木段から始まり、ほゞ登山道全体が木段で整備されている。歩き易い反面、足を踏んばるため力がいる。両サイドはブナ林で覆われている。歩き始めは登山者は少なかったが徐々に増え始め、私たちのペ-スが若干遅いためか、多くの登山者に追い越される。その度に止まるので、ペ-スが乱される。それでも二ノ塔まで1時間8分なので、標準タイムの到着だ。比較的若い登山者が多かったせいか。二ノ塔からは樹林から解放され、360度視界が開ける。昨日の雨で空気が澄み渡り、東方向に東京、神奈川の市街地が俯瞰され、相模湾の江の島の形がはっきり識別出来る。東方向には富士山が大きく聳える。この景色を見ながら、尾根道を20分歩くと三ノ塔(1,205m)に着く。三ノ塔には多くの登山者が休憩して、絶景に見入っている。私たちも、長すぎる休憩を取る。
 三ノ塔から少し歩いたところに、顔を富士山に向けた地蔵さんが鎮座していた。富士山を背景に地蔵を写真に収める。三ノ塔から烏尾山まで一旦下り、新大日まで上り返す。烏尾山を過ぎ、行者ヶ岳付近の鎖場で10分程待たされる。大した鎖場ではないが、雨で濡れていたためか。塔ノ岳の手前で猫を見つける。捨て猫らしいが、登山者に有名な猫らしい。太っていたので安心する。塔ノ岳(1,491m)まで門戸口から4時間15分なので、休憩を差引くとほゞ標準タイムでの登頂だ。尊仏山荘前の広場は、大勢の登山者で賑わっている。私たちもここで昼食のため、30分程休憩する。
 塔ノ岳を出発すると、途端に登山者の数が激減する。その分、のんびり山歩きが楽しめる。ブナ林と植生保護柵の目立つ登山道をアップダウンする。相変わらず木道が続き、この尾根筋は笹原が多い。ガスが沸き始め、富士山は視界から消える。丹沢山(1,567m)まで塔ノ岳から1時間9分の所要時間となる。標識に日本100名山と記していたので、丹沢の最高峰でないが、ここを登れば100名山登頂になるのかな。みやま山荘はひっそりしており、広場には他に5人いるのみだ。ガスのため視界はなく、少し冷えこんできた。蛭ヶ岳まで残り3.4Kmだ。ここから樹林がなくなり、笹原の見通しの良い登山道となる。ただ、ガスのため遠景は霞んで見えず。不動ノ峰、棚沢ノ頭を通り、鬼ヶ岩からの下りの鎖場を過ぎ、上り返すと蛭ヶ岳山荘に着く。
 蛭ヶ岳山荘横を抜けると丹沢山系最高峰の蛭ヶ岳(1,673m)に着く。山頂は登山者一人のみで静かだ。今までガスのため視界がなかったが、何と富士山が眼前に優美な姿を見せているではないか。山中湖もはっきり見える。絶景をカメラに収めたり、富士山周辺の眺めを記憶に留める。蛭ヶ岳山荘の宿泊手続きを終え、夕日を見るため再び山頂広場に行く。あいにく太陽方向は雲がかかり夕日は望めなかった。しかし、富士山周辺の雲が赤く染まっていた。山荘の管理人は、毎日フェイスブックに山の様子をアップしている。山荘の案内は、自作のビデオで受けた。食後、泊り客にお気に入り写真のスライドを披露された。また、非常に話好きだ。山頂手前で小さな白い虫が沢山飛んでいた。少し青みがかかり、見た目は奇麗だった。この虫のことを尋ねると、知らないらしい。代わりに、ここはコオロギに似た虫が沢山おるよと言われた。前者は、後で調べると「トドノネオオワタムシ」で雪虫とも言われている。後者は、俗称「便所コロギ」と言われ、正式には「カマドウマ」らしい。名のとおり山小屋の便所の手洗いに多くいた。

2016年11月21日(月) 曇
蛭ヶ岳_1,673m(7:25 1時間12分) ⇒ 臼ヶ岳_1,460m(8:37 28分) ⇒ 神ノ川乗越(9:04 33分) ⇒ 金山谷乗越(9:37 47分) ⇒ 青ヶ岳山荘(10:24 8分) ⇒ 檜洞丸_1,601m(10:32)
檜洞丸(10:36 13分) ⇒ 箒沢分岐(10:49 58分) ⇒ 展望台(11:47 25分) ⇒ ゴ-ラ沢(12:37-13:20 2分) ⇒ ゴ-ラ沢出合(13:22 35分) ⇒ つつじ新道入口Map (13:57 10分) ⇒ 西丹沢自然教室(14:02)
西丹沢自然教室(14:40 13分) →(バス) 中川温泉(14:53-15:53 30分) →(バス) 谷峨(16:23-16:41 34分) →(電車) 国府津(17:15-17:19 23分) →(電車) 藤沢(17:42)
 山小屋からのご来光は、僅かに太陽が顔を覗かせ、周辺を赤く染めている。山頂広場に行くと、昨日より鮮明に富士山が見える。雪を被った富士山は一番絵になる。食事を済ませ、7時25分に西丹沢自然教室に向けて下山する。富士山は雲海の上に浮いていたが、やがてガスに隠れる。最初からロ-プ、鎖のある急坂の下りだ。登山道は狭く、両サイドは灌木帯で、時折棘で足を刺される。鞍部まで下りきると、臼ヶ岳まで、狭い尾根と木段のあるアップダウンを繰り返す。臼ヶ岳(1,460m)から神ノ川乗越まで下り、金山谷乗越までかなり急なアップダウンを繰り返す。そこから青ヶ岳山荘まで単調な尾根道を登るので、非常に長く感じる。特に青ヶ岳山荘まで150mは長かった。檜洞丸に10時32分に着いたので、所要時間3時間7分だ。山頂は樹林とガスのため視界なし。檜洞丸山頂の標識に、檜洞丸青ヶ岳と記していた。
 檜洞丸(1,601m)を早々に辞して、西丹沢自然教室まで5.3Kmを歩き始める。長い木道が800m程続く。その先、2Km程ガレ場で歩きづらい尾根道を下ると、ゴ-ラ沢に到着する。河原で昼食タイムとする。沢を渡るとゴ-ラ沢出合で、少し上るとフラットな巻き道が川に平行して続く。西丹沢自然教室まで1Kmから少し下りがきつくなり、つつじ新道入口の道路に着く。西丹沢自然教室に檜洞丸から、休憩を含めて3時間26分で着く。その時丁度、バスが到着する。ゴ-ラ沢あたりから時折雨粒が落ちて来たが、西丹沢自然教室まで何とかもった。40分程バスの待ち時間があるので、近くを散策する。バス出発時間前から小雨模様となる。帰路途中の中川温泉町立ぶなの湯で、1時間程疲れと汗を流す。谷峨駅でバスからJRに乗換え藤沢で降り、バスに乗換え無事友人宅に帰着する。

最寄りの温泉

神奈川県

中川温泉町立ぶなの湯(0465-78-3090)Map

武田信玄の隠し湯といわれる町営の日帰り温泉です。近くに中川川が流れ、自然情緒たっぷりです。泉質の特徴は、水酸化物イオン濃度(ph10.1)が高い。

 ・所在地:神奈川県足柄上郡山北町中川645-8
 ・浴室:内風呂、露天
 ・方式:
 ・泉質:単純アルカリ性泉
 ・営業時間:10:00~18:00,祝祭日(4-11月10-19時,12-3月10-18時)
 ・休館日:毎水曜(祝は翌日),12/28-1/4
 ・入湯料:大人:700円(2時間)
 ・観光スポット:西丹沢、洒水の滝