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平ヶ岳登山記

はじめに
 平ヶ岳は100名山の97座目となる山行です。今回は家族、友人を交えた7人の登山です。2ヶ月前に登山拠点となる銀山平の湖山荘を2泊予約する。観光を兼ねているので2泊3日の行程とした。旅行日が近づくにつれ、新型コロナの感染が急拡大して気になるが、5人がワクチン接種を終えており、キャンセル料のこともあり予定通り進める。
 足回りは私の車で移動し、集合場所は上越新幹線浦佐駅とした。1日目は龍谷寺の石川雲蝶の彫刻を観賞し、シルバ-ライインを経て奥只見ダムに行く。そこで奥只見湖の観光遊覧船で40分程の船旅を楽しむ。2日目は本旅行の主目的平ヶ岳登山だ。3日目は滝雲を期待して枝折峠へ。帰路は再び枝折峠を経て、ほそど渓谷に立ち寄る。昼食後浦佐駅で解散する。

(観光)

2021年7月30日(金) 晴時々曇後雨
 浦佐駅(12:00 12分) ⇒ 龍谷寺(12:12-12:38 1時間2分) ⇒ 奥只見ダム駐車場(13:40 11分) ⇒ 遊覧船乗場(13:51 9分) ⇒ 奥只見電力館(14:00-14:15 5分) ⇒ 遊覧船乗場(14:20-14:30) ⇒ 遊覧船(14:30-15:10 10分) ⇒ 奥只見ダム駐車場(15:20 20分) ⇒ 湖山荘Map (15:40)
 11時46分着のとき315号が定刻に到着し、12時頃浦佐駅を観光に向けて出発する。最初の観光地は石川雲蝶の彫刻で有名な3寺(永林寺、西福寺、龍谷寺)の中で、私がまだ行ってなく浦佐駅に近い龍谷寺を選ぶ。本堂に石川雲蝶による透かし彫りの欄間があり、獏や麒麟等が彫られている。また、白亜の慈雲閣観音堂開運十一面観音像と妙光堂の120体の仏像が見所です。
 そこから、長いトンネルが連続する奥只見シルバ-ライインを通り奥只見ダムに向かう。平日ということもあり、奥只見ダムの広い駐車場はガランとしていた。遊歩道で奥只見湖まで上がり、遊覧船乗場に行く。出航まで時間があったので、奥只見電力館を覗く。高台にあるので奥只見ダムが一望出来る。14時30分発の遊覧船で40分程ダム湖を遊覧する。乗客は私達を含めて10人程だ。途中から雨が降り出し、着船するころには本降りとなる。
 雨の中を本日の宿泊所湖山荘に向かう。湖山荘は2階建てのバンガロ-を借りる。18時の食事までは、近くの日帰り温泉白銀の湯、明日の支度等で過ごす。18時から食事が始まり、冒頭で明日の平ヶ岳登山の説明が宿からある。中ノ岐コースは皇太子が登ったル-トでプリンスル-トとも呼ばれている。コ-スタイム6時間、移動距離約9Km、高低差871mで我々ロートルにとっては有難いコ-スだ。但し、登山口まで一般車は入れないので、銀山平宿泊所の送迎車を利用する必要がある。通常の鷹ノ巣コースはコ-スタイム11時間、移動距離約20.6Km、高低差1,304mあり、我々には厳しいコ-スだ。


(平ヶ岳登山)

2021年7月30日(日) 晴
 湖山荘(4:00 1時間15分) ⇒ 平ヶ岳中ノ岐登山口_1,270m(5:15-5:20 5分) ⇒ 木橋(5:25 1時間1分) ⇒ クロベの大木(6:26 1時間17分) ⇒ 玉子石分岐(7:48 5分) ⇒ 玉子石(7:53 8分) ⇒ 玉子石分岐(8:01 19分) ⇒ 鷹ノ巣分岐(8:20 11分) ⇒ 姫池分岐(8:31 24分) ⇒ 平ヶ岳_2,141m(8:55)
 平ヶ岳(9:15 19分) ⇒ 姫池分岐(9:34 10分) ⇒ 姫池(9:44-9:52 5分) ⇒ 平ヶ岳分岐(9:57 17分) ⇒ 玉子石分岐(10:14 1時間11分) ⇒ クロベの大木(11:25 51分) ⇒ 木橋(12:16 6分) ⇒ 平ヶ岳中ノ岐登山口(12:22-12:30 1時間11分) ⇒ 湖山荘(13:44)

 湖山荘を予定通り4時に出発する。マイクロバスはほゞ満車だ。暗いうちの出発だったので走っているところがよく解らない。国道352号の中ノ岐川手前のゲートを開け、未舗装の林道を中ノ岐川沿いに進む。1時間30分の予定を、15分短縮して中ノ岐登山口に5時15分に到着する。着いた時には明るく、ヘッドライトは必要ない。記念写真を撮り、5時20分に中ノ岐登山口を出発する。一旦下って上り返すと直ぐに沢にぶつかる。沢に架かる木橋を渡ると本格的な急坂の登山道となる。灌木帯の見通しのきかない登山道を30分程行くと、右側の視界が開ける。玉子石分岐手前の木道に出るまでの唯一の展望地点です。
 玉子石分岐までは案内標識がないので、ペースの目安は紙に印刷された案内文と大木です。私が確認した案内文は"ここは五葉松スタ-トより約40分~50分・・・"、"クロベの大木地点約1時間・・・"、"がんばったな残り70分で楽園だ・・・"の三つです。玉子石分岐からは道標が整備されている。登山道は灌木で視界がなく、クロベの大木地点は出発から1時間6分で通過する。残り70分の付近から笹原となる。そこから玉子石分岐まで表示どおり70分程で着く。玉子石は今にも落ちそうに土台の石に乗っかっている。手前の大岩からオオシラビソ越しに点在する池塘が薄いガスの幕をはって見える。
 玉子石分岐から湿原に延びる木道を、右手にガスで曇る平らな平ヶ岳を見ながら進む。15分程行くと左に比較的大きな池塘がある。小ピ-クを過ぎると池ノ岳の裾に雪渓が一際目立って見える。雪渓を横切ると、姫池を経て鷹ノ巣9.7Km、平ヶ岳山頂1.1Kmの道標がある。
 平ヶ岳方向に進むと右側にコバイケソウの大群落が湿原を白い花と緑の葉で塗りつぶしている。一旦下って上り返すと、再び姫池を経て鷹ノ巣9.7Km、平ヶ岳山頂0.8Kmの道標がある。平ヶ岳方向に右折するとシャクナゲの混じる低木帯を15分程行くと平たい草原地帯に出る。そこには紫、白の小さな高山植物が群生し、ワタスゲと盛りを過ぎたチングルマが目に入る。
 丘のような平ヶ岳が前方に見えてくる。宿で聞いていたヒカリゴケのかたまりを木道の右手に発見する。そこからひと歩きで、広い木道と道標が無ければ解らない平ヶ岳山頂(1,241m)に着く。その先にも木道が続いており、一部登山者が歩いて行くので興味本位で行ってみる。10分程進むと、この先通行止めの道標で木道が途切れる。食事を兼ねて20分程休憩する。
 帰路は姫池経由で帰るので、最初の分岐を右側に進む。灌木帯を抜けると、出発から30分で姫池に着く。姫池から池塘越しに平ヶ岳が見えるので、池塘に逆さ平ヶ岳が写るかもしれないが、あいにく平ヶ岳にはガスがかかっている。その一角に鷹ノ巣コース分岐がある。我々は中ノ岐コースなので、雪渓方向に下って行く。雪渓の分岐点まで10分程で行き、そこから緩やかなアップダウンを玉子石分岐に向けて、この頃からガスのとれた平ヶ岳を見ながら進む。
 玉子石分岐まで帰路出発からほゞ1時間で到着する。ここまで12時頃登山口に着く計算で、散策しながらゆっくり歩いてきた。今の時間が10時14分で、登山口まで1時間46分なのであまり余裕がない。上りは2時間30分だったので、12時30分までには十分着けるだろう。クロベの大木に11時25分に着き、何とか12時30分に到着する目途がたつ。結局登山口には12時22分の到着となる。他の登山客は既に着いていた。送迎車は予定通り12時30分過ぎに出発する。帰りも1時間15分程で湖山荘に着く。18時の夕食までは、近くの白銀の湯で汗を流し、近回りを散策して過ごす。

(帰路)

2021年8月1日(日) 晴
 湖山荘(5:30 20分) ⇒ 枝折峠(5:50-6:20 15分) ⇒ 湖山荘(6:35)
 湖山荘(9:30 30分) ⇒ ほそど渓谷(10:00-10:15 1時間20分) ⇒ わたや蕎麦処(11:35-12:50 5分) ⇒ 浦佐駅(13:10)

 昨日滝雲が見られたことを聞き、枝折峠に行くことにする。途中越後駒ヶ岳方向の視界があり、今日の滝雲は期待出来そうにない。枝折峠までに数組カメラを構えていた。枝折峠駐車場に空きスペ-スがあるので、今日は滝雲の発生がないことを悟る。せっかくここまで来たので、越後駒ヶ岳登山道を視界のあるところまで登る。ここで納得して湖山荘に引返す。
 7時からの朝食を済ませ、帰り支度をする。湖山荘の温泉に浸かったり、付近を散歩してしばらくのんびりする。9時30分頃浦佐駅に向けて出発する。時間潰しのため、大湯温泉手前のほそど渓谷に寄る。ゆのたに手づくり村で買物をして、へき蕎麦で有名な小千谷のわたや蕎麦処で昼食を摂る。浦佐駅に13時10分に着き、そこで解散する。新幹線組は13時56分発で帰路につく。


高山植物

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アズマシャクナゲ


撮影日:2021年7月31日
撮影地:平ヶ岳
科/属:ツツジ/ツツジ
特 徴:

イワイチョウ


撮影日:2021年7月31日
撮影地:平ヶ岳
科/属:ミツガシワ/イワイチョウ
特 徴:黄葉化

イワショウブ


撮影日:2021年7月31日
撮影地:平ヶ岳
科/属:チシマゼキショウ/イワショウブ
特 徴:葉が剣状

キンコウカ


撮影日:2021年7月31日
撮影地:平ヶ岳
科/属:キンコウカ/キンコウカ
特 徴:金光花

ゴゼンタチバナ


撮影日:2021年7月31日
撮影地:平ヶ岳
科/属:ミズキ/ゴゼンタチバナ
特 徴:4花弁、輪生状の葉

コバイケソウ


撮影日:2021年7月31日
撮影地:平ヶ岳
科/属:ユリ/シュロソウ
特 徴:

シラネニンジン


撮影日:2021年7月31日
撮影地:平ヶ岳
科/属:セリ/シラネニンジン
特 徴:ニンジン葉似

タテヤマリンドウ


撮影日:2021年7月31日
撮影地:平ヶ岳
科/属:リンドウ/リンドウ
特 徴:

ハクサンフウロ


撮影日:2018年8月5日
撮影地:平ヶ岳
科/属:フウロソウ/フウロソウ
特 徴:5花弁、5裂葉

ミヤマキンポウゲ


撮影日:2018年8月5日
撮影地:平ヶ岳
科/属:キンポウゲ/キンポウゲ
特 徴:

ワタスゲ


撮影日:2021年7月31日
撮影地:平ヶ岳
科/属:カヤツリグサ/ワタスゲ
特 徴:綿穂

立ち寄り温泉
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新潟県

白銀の湯(025-795-2611)Map

露天風呂から越後駒ケ岳と中ノ岳を間近に眺められる。

 ・所在地:新潟県魚沼市下折立1034
 ・浴室:内風呂、露天
 ・方式:
 ・泉質:アルカリ性単純泉(47.6 ℃)
 ・営業時間:11:00~20:00(受付19:00)
 ・休館日:無休、6月火曜(11上-4上休業)
 ・入湯料:大人:650円
 ・観光スポット:奥只見湖、尾瀬
 ・入浴日:2021年7月30日