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鉢伏山(1,928.5m)登山記

はじめに
 2017年3月6日午前に発生した長野県消防防災ヘリコプタ-事故の慰霊登山と2016年1月28日から降った重たい雪の重みにより多数の倒木後の登山の登山記録を記す。
 慰霊登山は、同行者の知人の息子が事故の犠牲者で、一緒に慰霊に行かないかと誘われた。2016年3月29日の登山は、この冬に発生した扉温泉周辺の多数の倒木後の登山道を見てみたい好奇心で登山を計画した。
 2016年3月29日の登山は、大規模な倒木の復旧作業が殆ど終えた後だったが、さすがに登山道までの復旧はされてなかった。従って、登山道は倒木で完全に塞がれ、2km程の区間はまともに登山道を歩けなかった。それでも登山道全体に波及していなかったので、登り切ることが出来た。
 慰霊登山は大規模倒木から6年以上経っていたので、登山道の倒木は完全に除去され、当時以上に整備されていた。長野県消防防災ヘリコプタ-事故は、登山道から300m程外れた場所にある。そこまで道が整備されているので行くことが出来るが、かなりの急坂を下りた沢に墜落現場がある。当時はとても行けるような場所ではない。事故現場近くに誓いの碑がひっそりあるのみで、事故から5年以上経っているので、事故時の形跡は感じ取ることが出来なかった。誓いの碑には造花が飾られているのみです。祈りを捧げそこを後にする。慰霊碑は、信州スカイパーク内に設置されている。


慰霊登山

2022年11月5日(土) 快晴
登山口Map (7:55 31分) ⇒ 1.2Km標識(8:26 47分) ⇒ 2.9Km標識(9:13 21分) ⇒ 3.6Km標識(9:34 18分) ⇒ 事故現場分岐(9:52 5分) ⇒ 誓いの碑(9:57-10:01 9分) ⇒ 事故現場分岐(10:10 19分) ⇒ 鉢伏山分岐(10:29 27分) ⇒ 鉢伏山(10:56 5分) ⇒ 展望台(11:01)
展望台(11:59 11分) ⇒ 前鉢伏山分岐(13:56 27分) ⇒ 林道終点(14:23 17分) ⇒ 旧営林署小屋跡(14:40 1時間13分) ⇒ 登山口(15:53)
 事故現場に行くには、鉢伏山駐車場まで車を使うのが近道です。そこから扉温泉方向に下山すると20分程で、長野県消防防災ヘリコプタ-事故現場を示す道標がある。そこから300m程下った先に誓いの碑がある。
 私達は、扉温泉明神館近くの登山口から事故現場まで登って行く。近くに見える木々の紅葉を見ながら、7時55分に登山口を出発する。前回登山で悩まされた倒木はすっかり除去され、むしろ昔より良く整備されていることを感じる。わさび沢まで一旦下り、木橋を渡って暫く進むと1.2Kmの道標がある。ここまで31分で、前回倒木のなかの登山より10分近く早い。暫くわさび沢から遠ざかり、山腹の狭い登山道を進む。倒木の跡が、色濃く残っているところを過ぎると、再びわさび沢に合流する。
そこから、わさび沢に付かず離れず登山道は続く。沢に近接するところは、結構石がゴロゴロしている。やがて、2.9Km標識がある広場に到着する。わさび沢とはここで別れて、九十九折れの登山道となる。林道と交わる扉温泉から3.6Km標識を通過して、15分程で長野県消防防災ヘリコプタ-事故現場の分岐場所に着く。誓いの碑のある事故現場近くを往復して、再び登山道に戻る。林道にぶつかると、その先の鉢伏山、三峰山の標識を左に折れる。真っすぐ進むと鉢伏山駐車場に行く。
 鉢伏山に続く登山道から逸れて、笹薮の中の踏み跡を辿り、若山牧水歌碑を見に行く。そこから鉢伏神社横を通り、鉢伏山(1,928.5m)山頂に達する。その先の展望台で、多少雲は多いが北・中央・南アルプス、乗鞍岳、御嶽山等の大パノラマを堪能する。松本平と諏訪湖近辺は建物まで識別出来る。そこで昼食を摂り、下山の途につく。
 山頂に到る手前に、4隅を神木で守られた祠群があり立ち寄ってみる。また、若山牧水歌碑の傍の将棋の駒のような目立つ石のところへも寄ってみると、鳴雷神と彫られていた。林道に出る手前の入山辺の展望台に上がる。そこから美ヶ原高原の台地の広がりがよく解る。林道に出て、前鉢伏山方向へ進む。前鉢伏山(1,836m)は起伏のない登山道を進んだ先にある。再び林道に戻り、復路は林道を下ることにする。途中林道の分岐があり、前回は右に折れたが、今回は直進する。真っすぐな尾根伝いの緩斜面が続く。尾根の突き当り付近で、突然林道が切れる。しかたなく、そこから笹原を沢に向けて直下する。沢に近づくと、突然林道に出会い、そこを進むと2.9Km標識がある広場に到着する。そこからは、往路で通った道を引返す。扉温泉の桧の湯で汗を流し帰宅する。

倒木と雪原の鉢伏山

2016年3月29日(火) 快晴
登山口Map (10:50 40分) ⇒ 1.2Km標識(11:30 1時間7分) ⇒ 林道終点(12:37 46分) ⇒ 前鉢伏山分岐(13:23 16分) ⇒ 鉢伏山(13:39 3分) ⇒ 展望台(13:42)
展望台(13:45 11分) ⇒ 前鉢伏山分岐(13:56 27分) ⇒ 林道終点(14:23 17分) ⇒ 旧営林署小屋跡(14:40 1時間13分) ⇒ 登山口(15:53)

 天気が良いので、我家から見える鉢伏山に行く。いくつかの登山口があるが、林道を通らない扉温泉明神館近くの登山口を出発点とする。登山口のわずかな駐車スペ-スに車を置き、10時50分に出発する。登山口の所で地元の人から、1月28日から降った雪による倒木が多く、無理かもしれないと注意を受ける。一応予測していたので、行けるところまで行くことにした。案の定、歩き始めた途端倒木に悩まされる。山側、谷側を巻いて、登山道を見失わないように、何とか1.2Kmの標識点まで辿り着いた。ここまで40分を要した。わさび沢に沿って2Km程進んでようやく倒木がなくなった。途中、倒木と格闘中の川崎から来ていた2人の年輩者を追い越した。扉温泉に行く道がしばらく不通になっていたことは、全国ニュ-スになっていたので知っていたが、まさかこの登山道がこんなことになっていることに驚いていた。
 旧営林署小屋があった広場から小沢を横切り、じぐざぐの登山道を進むと林道にぶつかる。そこから左の登山道に入れば、残り1.7Kmだ。その付近から雪が多くなり、台地に出る前は完全に登山道は埋まっていた。登り切った所から右方向のトラバ-スは、登山靴を雪面に蹴りこみながら滑らないよう注意して進んだ。台地の中央付近で、さきほどの林道と交わる前鉢伏山分岐に出る。鉢伏山まで0.8Km地点だ。近くに鉢伏小屋があり、道路開通後は、そこの有料駐車場まで車の乗入れが可能だ。そこからは、整備された広い登山道が頂上まで続いている。6月になるとこの一帯は、レンゲツツジの大群落となる。
 ところどころ地肌が出ているが、雪面を15分程歩けば開けた鉢伏山山頂に着く。さらに進むと、展望台に達する。そこからは360度の絶景だ。北・中央・南アルプス、乗鞍岳、御嶽山、富士山、八ヶ岳等の大パノラマが展開している。眼下には諏訪湖が輝いている。
 早々に下山の途につく。前鉢伏山分岐まで一気に下る。そこから、元来た道は雪が多く危険で時間もかかるので、前鉢伏山に続く林道を下りることにする。案の定、林道終点まで30分足らずで着いた。じぐざぐ登山道を下りていると、上りで会った2人連れに追いついた。アイゼンを着けて、ゆっくり下っていた。聞くところによると、先ほどの林道終点から引き返したようだ。時間的に無理と判断したらしい。しばらく同行していたが、ペ-スが合わないのでいつしか先行していた。最後に登山道を失い、明神館横のとんでもない所に下りた。倒木にはうんざりしたが、何とか登頂することが出来た。

最寄りの温泉

扉温泉檜の湯(0263-31-2025)Map

温泉は温め掛け流しで、長時間入浴する人が多い。平日は常連客が主で、週末には観光客で賑やぐ。

 ・所在地:長野県松本市入山辺8967-4-28
 ・浴室:内風呂、露天(温め)
 ・方式:かけ流し
 ・泉質:アルカリ性単純温泉、飲泉可(約40.2 ℃)
 ・営業時間:10:00~19:00(受付18:30) 
 ・休館日:第3木曜日 
 ・入湯料:大人:300円/12回券3千円
 ・情報:温泉グッズ持参、隣に食事処かけす
 ・観光スポット:美ヶ原高原、山辺ワイナリー

ふれあい山辺館白糸の湯(0263-35-9076)Map

地元の湯として親しまれ、入湯料が安いこともあり、結構混んでいる。

 ・所在地:長野県松本市里山辺851
 ・浴室:内風呂、露天、
 ・泉質:アルカリ性単純温泉(42.2 ℃)
 ・営業時間:(4-9)6:00~22:00 (10-3)6:30~22:00
  (受付21:30)
 ・休館日:第1,3火曜
 ・入湯料:大人:310円/12回券3,100円
 ・割引:物見湯産手形
 ・情報:温泉グッズ持参
 ・観光スポット:松本城、美ヶ原高原