中塔(ちゅうとう)城

(概要)
 中塔城の平は東西47m、南北12mの楕円形で、これに平行して南と北に帯郭を施している。本城の平の板に東西16m、南北18mの二の郭があり、これより下は東北に向かう尾根に十三個の帯郭と二つの掘割を施している。本城の西には東西108m、南北50mの楕円形の笹原の平地に出る。明治9年の長野県町村誌はこれを本城の平としているが、窪地でここからの眺望は悪く、本城の後背の隠れ城の役目をはたしていたものと思われる。古城具等が出土するというのはこの平のようである。(信濃の山城抜粋)
 天文19年、林城を追われた守護小笠原長時が越後国の上杉謙信を頼って信濃を離れる前に立てこもり、武田氏に抵抗した逸話の残る山城。標高1250m、市内の山城の中で最も高い位置に立地する天然の要害です。(松本市HP転記)
(探索コ-ス)
 梓川ふるさと公園から小室浄水場に向かう。防獣柵を開け、林道を暫く進んだ分岐点を右に折れる。南黒沢川を超えると、金毘羅山南尾根にある送電鉄塔#1の保守通路の入口がある。他にも俵窪ル-トがあるが道がはっきりしない。保守通路は黄色い道標が随所にあるので、迷うことなく送電鉄塔#1に辿り着ける。そこから、両側が高い堀状の道が続き、堀部分を歩いたり、両側の高みを歩く。徐々に急峻な段丘上の斜面を超えて2の郭跡に着く。狭い登城路を進むと、小さな原形を留めない祠を発見する。その先が長細い平地の主郭跡だ。更に黒沢山方向に道が続くが、暫く行った先で引返す。往路は、送電鉄塔まで木に助けられながら下るが、そこからは15分程で林道に出る。往路は1時間以上かかったが、復路は40分程だった。 Map


林道分岐点
南黒沢川方向に下る。
送電鉄塔保守通路入口
高瀬川線No82の道標から金毘羅山南尾根に進む。
送電鉄塔#1
金毘羅山南尾根の送電鉄塔#1.
登城路から2の郭
急峻な段郭群を通り、堀状の登城路から2の郭へ。
金比良社の祠
以前には金毘羅山の名板があったが、無くなっていた。祠も雪の重みによるものか原形を留めない。
中塔城主郭跡
細長くかなり大きな敷地だ。その先は黒沢山に続いている。

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