鬼場(おにば)城

  鬼場城は永明寺山から延びた一支尾根が上川へ落ち込む末端部にある。標高907m、比高75m。築城年代、築城者は不明であるが天文年中矢崎和泉守が此に拠って武田晴信に属したと伝えられている。
 鬼場城は山道で上原城とも簡単に連絡でき、北山浦一帯の交通路が集中する所であるために、交通の要衝と同時に上原城防衛網の重要な支城だったと思われる。
 主郭は26m×15mで背面の西側は高さ2mの大土塁があり、他は高さ1mの土塁で囲まれ内部は狭い。東側に虎口を守るために一段置いてその3m下には19m×17mの台形をした二の郭がある。
 主郭の南側には小規模ながら横堀があり、南北の斜面には二、三段の小曲輪が残る。二の郭の北下に古井跡と言われる深さ2mの穴がある。
 主郭の背後は上幅13m×12mの連続した二条の堀と小さな堀、更に搦手筋は長さ100m余に及ぶ土塁と空堀で平坦な尾根を守っている。
 鬼場城は集落に近く一部消滅しているが主郭背後の大土塁や空堀など旧態をよく残しており貴重な遺構といえる。(主郭案内板転記)
(アクセス&散策コ-ス)
 鬼場城跡の西側は城山団地が造成されている。国道152号本町城山信号から城山団地に入り、0.8km程行った最奥の南東隅を入ったところに入口がある。こちらからは解りにくいので、国道192号沿いのビッグ茅野店から紫雲寺経由で入る方が迷わない。鬼場城跡入口まで1.1km程です。
 そこから主郭までは目と鼻の先です。3の郭から堀切を3本越えて主郭に達する。その先に2の郭があるが、送電鉄塔で占められている。 Map


鬼場城跡入口
近くに駐車スペ-スがある。
3の郭跡と堀切
城山団地方向が搦手で、郭間は堀切で遮断されている。
主郭跡
主郭は26×15mの広さで、土塁で回りを囲まれている。上原城の支城的存在です。
小曲輪
主郭跡の南側。
城山団地
鬼場城跡の西側に造成された住宅団地。
紫雲寺入口
ビッグ茅野店側に入ると、直ぐ目につく。

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