(概要)
現在地の上方、大洞山から東に延びる尾根に築かれていた中世の山城が西山城で城構えの跡がよく残り、昔の様子をしのぶことができる。
百曲がりを登りつめた尾根の先が三の曲輪、そこから200mほど西にいったところのピークが二の曲輪、深い空壕をこえてさらに北西にむかって800mほど登ったところの標高870mの峰が城の中心である一の曲輪である。三つの曲輪はそれぞれがさらに小さな曲輪や、細長く取り巻くかたちの帯曲輪、空壕などで固めている壮大堅固、仁科氏の直領であった大町地方の南の備えとしてまことにふさわしい。
この城の城主には仁科氏配下の矢口氏であり、室町時代の記録に備後守知光、同則知などの名をとどめる。西山集落にはその館跡や菩提寺であった松庵寺のあと、矢口氏の墓と伝える五輪塔などもある。
西山城は戦国時代末期仁科氏の滅亡とともにその使命を終え廃絶したと考えられる。(案内板転記)
(アクセス&散策コ-ス)
国道147号から県道496号(あずみの公園大町線)に入る。1.3km程行った国営公園入口信号を左折し、乳川の新檀橋を渡った先に西山城址駐車場がある。その一角に西山城跡の朝日登り口がある。登山道は良く整備され歩き易い。尾根先の三の郭、その先の二の郭から一の郭まで長い尾根歩きとなる。そこから下り坂をそのまま直進すると、管の沢側駐車場に着く。40分程の城跡歩きだ。朝日登り口まで道路を15分程戻ることになる。
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