宮原城

(概要)
 宮原集落の上方より南方の小高い山頂にあり、主郭は三角形の縦16m、横10mの平地となっており、東方奥に高さ1mの土塁が認められ、主郭平坦に向かって急な段上左手と後部左には石階の石が散乱している。前面に二段の大きな空堀を通し、その第一空堀と第二空堀の間に三段の郭があり、第一郭はやや広い三角形の副郭を成している。また、他の一郭は帯曲輪風となっている。それより尾根に添って12段の小郭が下方に続いている。主郭後部は、5m程の急坂であり、真下に大きな空堀通り、続いて第二空堀となる。やや間があいて第四空堀が左右に切通し、その間に珍しい二条の重ね添いの小切堀の遺構が認められる。
 周到な防備施設が、小城要砦城のいこうをとどめ、山家城を前面に展望に優れ、監視連絡、山家谷東部制御を以って、林城築後に続いて小笠原氏によって構築されたものと推測される。 (案内板転記)
(アクセス&探索コ-ス)
 県道67号兎川寺信号から塩尻方向に進み、金華橋を渡ったところを左折する。3.8km程道なりに行くと、宮原城跡登山口の道標がある。
 山道に入ると直ぐに防獣扉があり、開閉して暫く行くと主郭へ500mの道標がある。近くに小さな鳥居と祠がある。いくつかの削平地と石垣横を経由すると、主郭へ350mの道標がある平地へ到着する。そこから道がなくなり、尾根筋まで直登することになる。距離が短いので、滑り易いが気にする程ではない。三の郭前の空堀に案内表示がある。程なく主郭に着き、ここまで20分程の工程だ。主郭奥にはっきりした土塁が認められる。背後は急坂で空堀が連続している。急坂を下りて主郭部を見ると、石積の痕跡がある。全体的に人の手が加わっているのが明確に解る山城跡だ。帰路はそこから直接下山して、平場を左に回り込むと主郭へ350mの道標の所へ下りる。 Map


宮原城跡登山口
案内板と駐車1台分あり。
主郭へ500mの道標
右上は大山神社。
主郭へ350mの道標。
きちんとした山道はここまで。
空堀
三の郭前の空堀。
主郭跡
縦16m、横10mで奥に土塁。
主郭部石垣の痕跡
主郭後部の連続空割付近から主郭部を見る。

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