尼厳(あまかざり)城

(概要)
 伝承によれば、尼厳城(別名東条城)は、鎌倉時代以前から築城されていた難攻不落の山城である。周りの霞城、金井山城、寺尾城はその支城と伝えられている。
 弘治2(1556)年、武田信玄は真田幸隆に尼厳城の攻略を命じた。城主の東条氏はよくこれに抗したが、高坂弾正らの武田軍の加勢により、ついに城は落城し、東条氏は越後の上杉謙信の元へ逃れた。
 その後、城は信玄の命により改築され、永禄3(1560)年頃、山本勘助により海津城(松代城の原形)が完成すると、防衛的な山城として重要視された。
 天正10(1582)年、武田勝頼が織田信長との天目山の戦いに敗れ、武田氏が衰退すると、上杉景勝らの援護のもとに、北信濃の所将は旧地を回復し、上杉家臣となっていた東条信広も尼厳城将として復帰した。
 慶長3(1598)年、上杉景勝が会津120万石に移封され、これにともなって東条氏ら川中島の将士達も会津に移ったため、尼厳城は400年以上の山城の歴史に幕を閉じ廃城となった。
 現在も急峻な山頂一帯に、永い風雪に耐えた本郭、腰郭、堀切などの一部が残っている。 (案内板転記)
(アクセス&探索コ-ス)
 長野ICを出て、県道35号、国道152号を経由して国民宿舎松代荘横を通り、松代福祉寮を目指す。3Km弱で5分程で到着する。道を突きあたった先が駐車場になっている。長礼・天王山登山口コースは登山道が良く整備されているので楽に登れる。暫く進むと獣防柵があり、開閉して更に行くと池田の宮分岐、天王山古墳を通り、尼厳山北尾根分岐に着く。コースは南尾根を通り、尼厳山(城跡)に登り、北尾根経由で周回するとよい。尼厳山は沢山のコースがある。代表的なコースは長礼・天王山登山口(2.03Km)、池田の宮登山口(1.58Km)、最短の岩沢登山口(0.96Km)、大室側登山口(2.2Km)等がある。 Map


長礼・天王山登山口
尼厳山山頂まで2.03km、約1時間40分のコースで途中に垂直に近い岩場がある。
主郭南側から
左側に石垣がある。
主郭跡
主郭の大きさは幅7.8m、長さ23.6m。
二郭跡
堀切
二郭と三郭間。
堀切
三郭と四郭間にあり、大室側への分岐。

前画面に戻る