明石城

(概要)
 明石城は、兵庫県明石市明石公園にあった日本の城で、旧明石藩の政庁と藩主の居所が置かれました。別名として喜春城(きはるじょう、きしゅんじょう)、錦江城(きんこうじょう)とも呼ばれます。
 明石城は、初代明石藩主小笠原忠政(後の忠真)によって1619年(元和5年)に築城されました。この城は、外様大名の多い西国の備えとして、徳川幕府2代将軍秀忠から命じられて築かれました。その後も、戸田松平家、大久保家、藤井松平家、本多家と続き、1682年(天和2年)に越前大野5万石の松平直明が入封し、以降10代にわたって明石藩を治め、1871年(明治4年)に廃藩置県を迎えます
 明石城の縄張りは連郭梯郭混合式の平山城で、丘陵舌端に築かれました。また、本丸跡に建つ巽櫓・坤櫓(ひつじさるやぐら)は日本に12基しか現存していない三重櫓のうちのふたつで、1957年(昭和32年)に国の重要文化財に指定され、2004年(平成16年)には城跡(明石公園の一部)が国の史跡に指定されました。さらに、2006年(平成18年)には、日本城郭協会による日本100名城にも選定されています。
 現在、明石城の周辺は兵庫県立明石公園として整備されており、多くの観光客が訪れる人気の観光地となっています。
(アクセス)
 JR・山陽電車明石駅下車北へ徒歩5分です。第二神明道路大蔵谷I.Cより約10分、玉津I.Cより約15分です。 Map


巽櫓・坤櫓(ひつじさるやぐら)
本丸跡に建つ巽櫓・坤櫓(ひつじさるやぐら)は日本に12基しか現存していない三重櫓のうちのふたつです。
正面入り口
明石駅の対面にあり、明石城の正面入り口にあたる。丁度菊花展が催されていた。また日曜日で坤櫓が無料開放されていた。
武蔵の庭園
宮本武蔵が明石城の客分時代に樹木屋敷に作庭したという庭園を再現したものです。
本丸の石垣
石垣は全体で約2万㎡の規模で、主に花崗岩が使われている。所々に刻印が認められる。
巽櫓
本丸の南東角に築かれた三層の隅櫓で、桁行き5間(9.09m)、梁間4間(7.27m)、高さ7間1寸(12.19m)の妻部を東西に置く入母屋造です。
坤櫓(ひつじさるやぐら)
本丸の南西角にあり、桁行6間(10.90m)、梁間5間(9.09m)、高さ7間2尺9寸(13.60m)の妻部を南北に置く入母屋造です。
鬼瓦と鎧兜
坤櫓の1階に歴代藩主の家紋が入った瓦や復元模型が展示されている。
本丸跡
本丸には天守閣がなく、乾櫓(いぬいやぐら)と艮櫓(うしとらやぐら)があった。
二の丸跡
本丸には天守閣がなく、乾櫓(いぬいやぐら)と艮櫓(うしとらやぐら)があった。