(概要)
白駒池は、長野県南佐久郡の佐久穂町と小海町の境界に位置する、北八ヶ岳の原生林に囲まれた神秘的な湖です。標高2,115mという高地にあり、標高2,100m以上の湖としては日本最大の天然湖とされています。そのため、夏でも涼しく、避暑地としても人気が高く、自然愛好家や登山者にとって魅力的なスポットとなっています。
白駒池の最大の特徴は、湖周辺に広がる「苔の森」です。この森には485種類以上の苔が生息しており、日本蘚苔類学会から「日本の貴重なコケの森」に選定されています。苔はコメツガやトウヒ、シラビソなどの樹齢数百年の原生林の足元を覆い、まるで緑の絨毯のような幻想的な風景を作り出しています。森には「もののけの森」などユニークな名前が付けられたエリアもあり、それぞれ異なる苔の種類や雰囲気を楽しむことができます。
湖の周囲には約1.35kmの遊歩道が整備されており、初心者でも気軽に一周できるハイキングコースとして人気です。木道が整備されているため、足元が悪い場所でも安心して歩けますが、雨天時や苔の湿った状態では滑りやすいため、歩きやすい靴での訪問が推奨されます。所要時間は約40分ほどで、途中には「白駒荘」や「青苔荘」といった山小屋があり、軽食や休憩も可能です。
白駒池は四季折々の自然が楽しめる場所でもあります。春にはイワカガミなどの高山植物が咲き、夏は苔が青々と茂り、秋には紅葉が湖面に映り込む絶景が広がります。冬季は積雪や凍結のためアクセスが制限されますが、雪に覆われた森の静けさもまた格別です。ベストシーズンは6月中旬から10月下旬で、特に紅葉の見頃である9月下旬から10月中旬は多くの観光客で賑わいます。
(アクセス)
中部横断自動車道の八千穂高原ICから車で約30分で着く。国道299号線(通称メルヘン街道)沿いにある白駒池駐車場から徒歩約15分です。駐車場は有料で、普通車約160台分のスペースがあるが人気のスポットですぐ満車になるので注意です。➠ Map

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