鬼の釜古墳

(概要)
  鬼の釜古墳は、池田町城之内集落の東北方の尾根先、塚穴地籍に位置する古墳時代後期にあたる六世紀末から七世紀初めに築造された横穴式円墳である。
 マウンドの規模は径東西12m、南北11.5m、現高2.5mをはかり、昭和45年の調査では、裾まわりに外護列石がめぐらされているほか、前面に人頭大の碁石のあることが確認されている。
 ほぼ南東に向かって開口する。長方形、無袖式野面石七段、乱れ積みで断面台形を呈し、石間に粘土を塗りこめてあった石室の規模は、幅が奥壁部分で1.8m、高さは奥壁部分で2.05mを計る。
 石室が開かれたのは近世初頭とみられ、その折に石室全部が破壊されており、閉塞石も除去されてしまった。
 副葬品の大部分は散逸してしまったが、さいわい残された僅少の遺物のうち、琴柱形骸石製品は、この古墳の被葬者の身分を示唆するきわめて貴重なものである。この古墳は当時堀之内付近にあった集落の首長家の墓として、代々の追葬が行われたのであろう。
 鬼の釜古墳は、池田町および高瀬川左岸地域の古代を物語る、もっとも貴重な文化財の一つとして、その保存に力をつくしたいものである。(案内板転記)
(アクセス)
 県道51号池田5丁目信号を県道274号に入る。1km程行ったところを左折して、700m程行くと鬼の釜古墳の道標がある。路側帯に駐車して、5分程歩くと鬼の釜古墳がある。Map


鬼の釜古墳入口
正面から
径東西12m、南北11.5m、現高2.5mの円墳。
石室
奥壁部分で幅1.8m、高さ2.05mの横穴式石室。

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