奥入瀬の滝Map


 うっそうとした森林にかこまれた断崖から、三段になって落下するこの雲井の滝は、高さ20メートル、水量も豊かで渓流沿いにある滝のなかでも、見ごたえのある滝のひとつです。支流から奥入瀬本流に落ち込む多くの滝は、長い年月のあいだに本流の川底が浸食され、本流と支流の河床のあいだに大きな落差が生じてできたものです。そしてその滝は、岩を少しずつ浸食しながら上流に向かって後退し、いつかは消える運命にあります。この雲井の滝は、その水量が豊富なことから岩が削りとられるのも速く、ほかの滝にくらべると、ずいぶん奥まったところまで後退しています。
 奥入瀬渓流本流にかかる随一の滝、銚子大滝は高さ7メートル、幅20メートル。水音高らかに水しぶきをあげる堂々たる滝です。流れ落ちる水は多量の水霧をうみ、木漏れ日がそこに幾本もの光の筋をつくります。銚子大滝は、滝の右手に伸びる断層や左から流れ込む寒沢の影響でできたと考えられており、十和田湖への魚の遡上を妨げ、魚止の滝とも呼ばれています。そのために長いあいだ、十和田湖には魚がすめないといわれてきました。 奥入瀬本流にかかる唯一の滝だけに、多くの人々の人気を集めています。春の新緑、夏の深い緑、秋の紅葉、そして冬の氷瀑と、四季それぞれに魅力的です。(十和田湖国立公園協会HP転記)
 奥入瀬渓流を挟んで雲井の滝の反対に位置する落差30mの滝が白布の滝です。白布を垂らしたように見えることから名づけられました。

雲井の滝

白布の滝

銚子大滝