渡月橋

(概要)
 渡月橋は、京都市右京区の嵐山を流れる桂川に架かる橋で、古くから都人に愛されてきた名勝である。現在の橋は1934(昭和9)年に架け替えられた鉄筋コンクリート造だが、欄干に木材を用いて伝統的な姿を保ち、嵐山の自然景観と調和するよう配慮されている。全長約155メートルのゆるやかな反りをもつ橋は、嵯峨野と嵐山を結ぶ要の存在であり、観光と生活の両面で重要な役割を担っている。
 「渡月」の名は、亀山上皇が橋の上を移ろう月を眺め、「くまなき月の渡るに似る」と詠んだことに由来すると伝えられる。以来、月見や花見の名所として知られ、多くの和歌や絵画に描かれてきた。春は桜、夏は青もみじ、秋は燃えるような紅葉、冬は雪化粧と、四季ごとに表情を変える風景は京都を代表する情景である。
 橋の周辺には天龍寺や宝厳院、竹林の小径など名所が点在し、屋形船や人力車が行き交う観光の中心地となっている。川辺では鵜飼や灯籠流しなどの行事も行われ、伝統文化を身近に感じられる。夕暮れ時には嵐山の稜線が茜色に染まり、橋のシルエットが浮かび上がる光景がとりわけ美しい。
 一方で、桂川の増水による被害を幾度も受けてきた歴史もあり、地域の人々は治水と景観保全の両立に努めてきた。渡月橋は単なる交通施設ではなく、千年以上にわたり都の文化と自然を結んできた象徴である。訪れる人はここで、古都の時間の流れと日本的な美意識を静かに味わうことができる。
  (アクセス)
 電車では、阪急嵐山線嵐山駅下車で徒歩5分程、嵐電嵐山本線嵐山駅下車で徒歩3分程、JR嵯峨野線嵯峨嵐山駅下車で徒歩10分程です。バス便は京都駅から沢山ありますが渋滞があります。車では、名神高速京都南ICを出て40分程です。駐車場は嵐山観光駐車場、渡月橋周辺コインPになります。Map


 
 
 
 
 
 

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