ポンテ・ロド=フェロヴィアリア・デ・ヴァレンサ(ponte romana de orbenlle)

(概要)
 ポンテ・ロマーナ・オルベンジェ(Ponte Romana de Orbenlle)は、スペイン北西部ガリシア州ポンテベドラ県オ・ポリーニョ(O Porriño)近郊を流れるルーロ川に架かる古い石橋で、サンティアゴ巡礼路ポルトガルの道に位置する小さな歴史遺産である。名称には「ロマーナ」とあるが、現在の構造の多くは中世に再建されたもので、ローマ時代の街道網を継承した地点に築かれたと考えられている。
 橋は一連の半円アーチと分厚い石積みから成り、苔むした花崗岩の肌が長い歳月を物語る。幅は狭く、もとは人や家畜、荷車が行き交う生活橋であった。周囲には湿地や畑が広がり、都市的な喧噪から離れた静かな環境にあるため、巡礼者にとって心を落ち着ける休憩地となっている。雨の多いガリシアでは川の水量が変化しやすく、頑丈な橋脚と水切りが地域の土木技術の知恵を示す。
 中世以降、この地点はトゥイからサンティアゴ・デ・コンポステーラへ向かう重要な通過点で、無数の巡礼者や商人が橋を渡った。近くには古い農家や十字架標識が残り、道そのものが文化景観として保護されている。現代では自動車道路から少し外れた歩行者ルートとして利用され、石畳を踏みしめると往時の旅の感覚がよみがえる。
 ポンテ・ロマーナ・オルベンジェは、壮大さよりも素朴さに価値をもつ橋である。大河の名橋のような華やかさはないが、地域の生活と巡礼の歴史を静かに支えてきた“名もなき証人”として、ガリシアの風土と信仰の歩みを今に伝えている。
(アクセス)
 ビーゴ・ギシャール駅(Vigo Guixar)からO Porriño駅に下車して約4kmで徒歩1時間程です。Map


 
 

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